料理エッセイの名著「安閑園の食卓」




じつは、学生の頃からエッセイを読むのが大好きでした。
やはり、歴史家や歴史小説家の書くものが大半を占めていましたが、
年を経るにつれて、けっこういろいろなジャンルのエッセイを読むようにはなりました。

最近読んだエッセイの中では、
この辛永清さんの「安閑園の食卓」が白眉でしたねえ。
2002年になくなられている料理研究家なのですが、
NHKの「今日のお料理」にたびたび出演していたのを覚えている方も多いかと思います。
このエッセイの楽しさは、もちろん中華料理の奥深さを知る、ということにもあるのですが、
古い時代の台湾台南の名家の様子が生き生きとした筆遣いによって、
まさに眼前に広がるかのように映し出されているというところにあるように思います。
作者の少女時代のことがほとんどなのですが、
その卓越した記憶力が見事に表現され、
今、台南に行ったら、もしかするとこんな名家の大家族に出会うことが出来て、
ちゃっかりごちそうになったり出来るのではないかという、
そんな夢想をさせてくれるような、なんとも読後感の素敵な文章なんです。

ゆっくりといろいろなことを思い浮かべながら読んでもらいたい、
そんなエッセイなのであります。

スポンサーサイト
テーマ: オススメの本の紹介 - ジャンル: 本・雑誌

コメント

  • 2017/02/14 (Tue) 02:15
    No title

    今日の献立を提案する料理番組以外の、ホストとゲストが食べて楽しむ料理番組って正直言って意味が全然分からないです。理由は、音楽漫画が全然流行らないのと一緒で、自分が全然エンジョイできないからです。

    それは料理本、エセーでも同じで、まずもって食べた気になれないじゃないですか。旅行記を兼ねた料理の写真集ならまだしも、文章だけでは手に取ることも、ましてカネ出して買うことはまずないジャンルの本ですね個人的には。

    となりますと、やはりあの「世界の料理ショー」は秀逸な作品だったんでしょうね。土曜か日曜の夕方だったか、見てましたからねぇガキのくせに。

    • 切れ込んでも、いいですか #-
    • URL
    • 編集
  • 2017/02/16 (Thu) 22:31
    隊長殿

    料理エッセイを読んで食べた気にはさすがになれないでしょうが、
    でも、料理の姿を想像することは出来るでしょう。
    出来上がりを脳裏に思い浮かべる、
    そして、いいつか作って見たいなあと思わせる、
    それが料理エッセイの楽しさなんですよ。

    世界の料理ショーのグラハムカーもいいですけど、
    あれを見ていると、料理の持つ繊細さとはかけ離れていて、
    雨の人々の巨大なお腹を満足させるべく、
    格闘しているように思えてしまいます。
    まあ、ガキの頃、雨の奴らはみんなあんなの喰っているのかと、
    多少へこんでみていた私ではありますが。
    これではかなわんなあーと

    • トルファン #-
    • URL
    • 編集

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する