中国経済は大丈夫なのか...東北特殊鋼集団について

東北特鋼集団

今日は久し振りにベトナムネタですごそうかと思っていたのですが、
急遽、気分が変わりまして、w、
ずうっと気になっていた中国の大手鉄鋼会社の話をしてみたいと思います。


Bloomberg News
2016年4月6日 13:00 JST
中国の鉄鋼メーカーである東北特殊鋼集団は5日に予定していたコマーシャルペーパー(CP)の元本償還と利払いを期日通りに履行できなかった。同社は先週も別の社債で元利払い不能となり、これで2週連続。同社会長は先月、首をつった状態で死亡しているのが発見された。

  チャイナマネーのウェブサイトに掲載された発表資料によると、大連に本社を置く東北特殊鋼は1月に発行した90日物CPの元利10億1000万元(約170億円)を5日の期日に支払えなかった。同CPの額面金額は10億元、表面利率6%。同社は3月28日には別の社債で元利8億5200万元の支払いが不能となり、その数日前には楊華会長が自宅で首をつって死亡しているのが見つかったと発表した。

  景気が減速する中で李克強首相が「ゾンビ企業」の一掃を図ると表明し、中国企業は債務負担の増加から厳しい状況に追い込まれている。東北特殊鋼は5日、在庫増と鉄鋼業界の停滞が元利払い不能の理由だと説明した。


東北特殊鋼という会社、じつは日本にもあるのですが、
今回問題にしているのは、中国遼寧省のトップ企業のひとつである東北特殊鋼集団です。
2004年に大連鋼鉄、撫順特鋼、北満特鋼が遼寧省の肝いりで合併した、
大型特殊鋼集団です。
自動車鋼材や特殊ステンレスを生産している東北地方ーの企業でもあります。
その大企業の会長、この人も北京大出身で鞍山製鉄から派遣されたエリート中のエリートなのですが、
今年4月、自殺しているのです。
そして、この東北特殊鋼、年初よりデフォルトを連発しているのです。

東北特殊鋼集団 800 mln March 28 Bond de 1 yr short-term note 国有
fault
東北特殊鋼集団 1 bln April 5 Bond de 90 d super short-term note 国有
fault ay
東北特殊鋼集団 800 mln April 12 Bond de 5 yr medium-term note 国有
fault
東北特殊鋼集団 0.7 bln May 5 Bond de 1 yr short-term note 国有
fault
東北特殊鋼集団 0.3 bln June 6 Bond de 2 yr Private Placement Note 国有
fault (PPN)


このほか、7月にもデフォルトがありましたので、
.累積で39億元...600億円ものデフォルト...債務不履行があるわけです。
遼寧省の基幹国営企業のひとつであり、
大連の中心的企業である以上、
この状況はかなり深刻であることは間違いありません。
また、この8月3日には、債権者会議が行われたのですが、
そこで債権出資者グループが破産要求をしたのですが、
会社側はこの要求を拒否したということです。

あるいは、この遼寧省という地域の国営企業ということで、
政治マターになる可能性もあるのではと邪推しています、w。
現在の中共は、本来、習近平と李克強のツートップのはずなんですが、
明らかに習近平がすべてにおいて権力を掌握しようとしています。
最近、とみに影の薄い李克強首相ですが、
2004年末から遼寧省のトップの省共産党委員会書記でした。
もし、李克強つぶし、あるいはレイムダック化 をもくろむには、
格好の材料になるのでは.....とまあ、余計なことまで考えるわけです。

いずれにせよ、東北特殊鋼だけでなく、
山西でも四川でも河北でもデフォルト企業が相次いでいますから、
厳しい局面が相変わらずつづく中国経済なのであります。



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テーマ: 中国経済 - ジャンル: 政治・経済

コメント

  • 2016/09/12 (Mon) 14:50
    No title

    中国経済の現状を更に知るなら、「養老金 東北」あたりを関鍵詞に百度ってみられたらよろしいかと。

    小生、某SNSでも言いましたが、中国の養老金は今、相当大変なことになっています。特に東北三省の基金の支払い能力は、ほとんど無いも同然だというのです。中でも悪いのが黒竜江省で、「払えない」レベルでほとんど破綻しているのだとか。

    小生がまだ中国にいた頃まで、中国の年金制度は、今の日本のような全国的かつ統一的な基金制度と、各企業が独自に運用していた昔ながらの年金基金が併存していました。そもそも国有企業が極端に減った今では、年金制度というと政府が管轄する年金基金の支払う年金をさしますが、00年代以前に退職した人は、年金の全てを各企業の年金基金に頼っていたはずですから、国有企業の倒産や整理というのはかなり根の深い話だと思うのです。今の日本の格差社会の悲哀以上の残酷物語が、そこにはあるはずだと言いたくなりますね。

    当然、このまま放置すれば社会問題に発展するのは目に見えているので、早々に中共中央政府は大盤振る舞いを決断し、インフレに拍車をかけることになりました。

    が、小生思うのですが、だから何なのよ、と。

    そもそも、日本や雨の国の借金というものが相当なレベルにまで登っているわけですが、どうということはありません。むしろ日本は今、さらに金融緩和してインフレを推し進めないと即座にマイナス成長に落ち込む有様なワケです。

    翻って中国はといえば、そこまで借金漬け体質ではなく、少なくとも日本や雨以上に財政出動する機動的余力はあるはず。

    しかも不景気という背景がある以上、中共政府はもっともっと人民元をバラまかないといけないわけで、言い換えれば、もっとバラ撒いてもいいわけです、カネを。

    だから、当然痛手はあれど国有企業の整理も可能だし、年金基金の支援も今やって然るべきなワケです。

    そう考えると、日本はホント、打つ手がありませんね。

    • 切れ込み☆隊長 #-
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  • 2016/09/12 (Mon) 22:34
    隊長殿

    中国が借金漬けの体質ではないと隊長はいいますけど、
    少なくとも、地方政府はズブズブの借金漬けになっているのでは?
    今年3月に中央政府の財務部長が発表したところによると、
    15年末までの地方債務残高が16兆元です。
    へたすると今現在は20兆元になっているかもしれません。
    しかも、この統計が信頼に足る物かどうかもわからないわけで。
    そして、中央政府の債務が15年末で10.6兆元。
    さらにいえば、リーマンショック以降は中央政府は毎年、財政赤字です。
    機動的にお金をつぎ込むほどの余裕が中国政府にあるか、疑問が残ります。

    さらに問題なのは、リーマン以後に中国政府がつぎ込んだ4兆元が、
    その後の中国にどんな影響をもたらしたか、です。
    中国がいきなりマイナス成長になるなんて考えたくもないですが、
    毎年成長率が1ポイントずつ下落していったら、
    それはそれで大問題でしょう。

    もうひとついうと、格差が進行している中国で、
    政府の大盤振る舞いによってインフレが急に進行するというシナリオも、
    さらなる格差を生む要因になるのではないでしょうか。

    人民元をばらまくことが正しい選択だとは思えませんがねえ。

    むしろ、中国政府がやらなくてはいけないことは、
    人民元のばらまきではなくて、
    社会保障制度の再構築だと思います。
    10年先20年先が見える制度改革が必要なのでは。
    そのために資金を優先的に使うべきです。

    • トルファン #-
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  • 2016/09/12 (Mon) 23:32
    No title

    日本や雨がここまで借金大国になっても全然へーきなのはどうしてか。
    それはつまるところ、自分ちの通貨で借金してるからです。
    いざとなりゃ自分らの都合でどうとでもなりますからね。

    中国が今の窮状をやり過ごすにはカネが必要です。

    ですので、それは人民銀行の輪転機をグルリと廻せば解決できる話ではあります。
    じゃあどこまで借金できるのかというと、例えばGDP比でいえば日本も相当借金してますけど、
    それでもまだ別に危険水域でもなんでもないわけですから、
    中国も日本並みに借金してもまだ大丈夫、と言えるのではないかと小生は思いますね。
    むしろ一党独裁で、日本より金融市場が閉鎖的な中国のほうがまだ融通利くでしょうし。

    その副作用としてインフレにはなりますが、今の借金を将来よりスムーズに解決するのが
    インフレのいいところですから。
    日本がそうしたように、中国だって札刷って経済を膨らませたほうが、より事は丸く収まるでしょう。

    社会保障をどうやって解決、というかより充実さすかは、それこそカネを注ぎ込んだらいいでしょう。
    少なくとも問題は先送りできますし、そもそも中国人は将来どうするか、よりも今をどうするか
    に長けた人たちですからね、カネをドーンと供給し続けるほうが彼らのメンタリティにも合います。

    • 切れ込み屋隊長 #-
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  • 2016/09/14 (Wed) 00:01
    隊長殿

    私が気になるのは、中国は基本的な構造改革をしないまま、
    輪転機を回して注ぎ込むことがいいことなのか、ということなんです。
    自分たちの通貨で借金が出来るとはいえ、
    巨大な国営企業を抱えたまま、
    あるいは、かつて国営企業だった半国営のような私企業、
    そして、それらと癒着する地方の官僚、共産党員....。
    こういう相変わらずの中国の病巣を残したままで、
    ジャブジャブ、元をつぎ込んだところで、
    リーマン以降の4兆元の投入となんら変わりがないことになるのではと、
    懸念しているわけです。
    ただでさえ、世界中で消費が落ち込んでいるのです。
    内需でなんとかしたくても、
    それを上回る大量のだぶつきがでているからこそ、
    中国中で鉱山が閉鎖され、
    東北特殊鋼のような企業が続出しているわけでしょう。

    あえて隊長のいうことに反論しますが、
    一人っ子政策の歪みとハイスピードの高齢化が進んでいる中国で、
    さすがの中国人も目の前のことより、
    将来のことを考え始めるんではないのでしょうか。
    あまり先のことを考えないのは、
    地方の中共のみなさんだけではないかと思うんですがねえ。

    • トルファン #-
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  • 2016/09/16 (Fri) 12:34
    No title

    さうですよ、日本も雨も、カネをジャブジャブと市場に注ぎ込んで今の経済を作ったわけです。そして今、その借金は物凄い額にはなっていますが、それで国家が破綻してますかね?いーえしてません。多分、今後もこの借金が原因で破綻することは絶対にありえません。

    仮に今の日本の借金が本当に国家の死活問題だとしましょう。ならば今すぐにでも赤字国債は発行禁止して、支出が税収と完全にバランスするという超緊縮型の国家予算を組むとしますよね。そしたら景気はどうなるか。カネの流れが悪化してデフレが進むと、何が起こったか、日本人は身に染みてよくわかったはずですよ。今、そのツケを払わされている状態じゃないですか。

    つまり要点は、中国がかつて日本が歩んできた道をトレースしていいのかいけないのか、という点じゃないですかね。小生は、日本が破綻してない以上、別にOKじゃないかと思てます。どうして中国ばかり危険だインモラルだと言われなあかんのか、よくわかりません。

    もしも同じ轍を踏んではイカンと今からデフレに転じるならば、それはそれで構わないというか、勝手にやってろとは思うんですけど、それなりの覚悟はできてるんやろな、と。 

    しかもこの不景気にそんな緊縮財政みたいなことやるんですかね。
    そんなことしても、結果はわかりきってると思うんですよね。

    中国の最大の失敗は、これはだいぶ昔に言った記憶があるんですが、それは、好景気ん時に、やるべきことをヤラなかた事ですよ。

    それはまず第一に国営企業の生理で、第二には銀行の健全化、第三には年金や保険など、市民のセーフテイネットの構築ですよ。それらのどれも中途半端で、今この不景気では手を付けるどころか、国営企業の生理なんか、時代に逆行して保護してますものね。当たり前です、この不景気下では再就職なんか無理なんですからね、経済活動を委縮さすようなことできるわけがないですよ。

    というわけで、中国にはまだ余力はあろうし、経済拡大政策をやらなくちゃ、マジで(間接的にも)中国発の大不況が起きてもおかしくないと小生は思ってるんですけどね。

    • 切れ込み☆隊長 #-
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  • 2016/09/19 (Mon) 22:07
    隊長殿

    日本や雨と同じような政治体制、あるいは経済の考え方であるなら、
    日本や雨と中国を同列に考えても間違いではないでしょうが、
    中共の独裁という体制のもとでの経済活動なのですから、
    自ずと違う世界が中国にはあると思うんですよね。
    中央でも地方でも中共が絶対的である以上、
    それぞれの地域での中共の幹部達の考え方が、
    そのまま、その地方での経済にまんま影響されてしまうはずです。
    東北特殊鋼集団だって、
    遼寧省の肝入れで無理矢理作った会社ですし、
    土地利用にしたって、中共の息のかかったプラットホーム経由で行われています。
    今、遼寧省の人民代表大会が大揺れですけど、
    湯水の如くお金を注ぎ込んでも、
    地方が中央の想定通りにお金を生かしているかというと、
    まったくそうではないわけです。
    むしろも私腹を肥やす輩が日本や雨よりも桁違いに多い。
    そりゃあそうですよ、権力の移動がないまま、
    ずうっと独裁なんですから。

    結局、
    リーマンの後と同じようなことを繰り返して、
    中国は疲弊していくんではないでしょうか。
    そもそも、日本や雨にしたところで、
    ジャブジャブつぎ込んだ結果、
    中流といわれる人々を激減させているのでは。

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