台湾のこれから

台湾 新竹駅

もうまもなく台湾の新しい総統が決まります。
民進党の蔡英文女史がおそらくかなりの票差をつけて当選すると思います。
思えば、現在の総統である馬氏は、
国民党の切り札として満を持して登場し、
8年間という任期を結果的にはやり通したわけですが、
この間、国民党への信頼は悲しいくらいに凋落しました。
極めつけが、この11月の中台首脳会談です。
台湾にとってまるで意味の無いこの会談には、
さすがの台湾人もどっちらけの空気が流れていたようです。
11月中頃、台湾に行ったとき、
馬総統と国民党について何人かに質問してみましたが、
みんなが苦笑いしながら、小さな声で、国民党は負けるでしょうね、と語っていました。
どう見ても馬英九総統のスタンドプレーとしかいえないこの会談について、
台湾で語る人ももういないのかもしれません、w。

蔡さんがトップということになれば、
フィリピンのアキノ元大統領や韓国の朴さんなどに続くことになります。
女性がトップになると、たとえばサッチャーさんのように、
男性以上に男性的な体質の政権になったりします。
おそらく朴大統領も多分ににサッチャーさんを意識したのではないかと思うのですが、
これが必ずしも功を奏すわけではありません。
蔡さんがどれくらい中国に対して突っ張っていくのか、
それとも、のれんに腕押し、馬耳東風でいくのか、
なかなか興味深いところがあります。

中国の江南地方を中心にたくさんの台湾人が準中国人扱いされて住んでいますが、
中国の賃金の上昇とともに、中国で稼ぐうま味がなくなりつつあります。
日本企業が中国から少しずつ撤退し始めている昨今、
台湾企業の存在はかなり重要なものになるでしょう。
馬総統のように中国へ傾斜した政権だと、
中国が少しずつ斜陽化していった場合、一線を画すことが難しくなりますが、
台湾としては、このタイミングで中国と是々非々で渡り合える政権が誕生することは、
台湾にとっていい流れになる可能性を有していると思います。
蔡さんが李登輝さんの時のように、極端になること無く、
自然体で中国に相対していくようであって欲しいモノです。




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テーマ: 日々のつれづれ - ジャンル: 日記

コメント

  • 2016/01/17 (Sun) 05:46
    No title

    台湾に行って、どこから来たかと聞かれ「大陸から」と答えると、いつもしかめっ面をされて「それは大変だろう」とよく心配をされます。いわく、人は拝金主義で狡からく嘘つきが多いし、街中はスリと詐欺師の天国で交通事故は多く、食べ物や水は汚染されていて病気の源であり、そもそも空気が極端に汚れていて肺病間違いなしであり、政府は傲慢で知り合いがいないと全く話が前に進まない...というような認識の方が多いようで、小生が大陸をかばう役割になることが多いです。

    斯様に、とかく老百姓のレヴェルでは大陸に対するイメージはかなり悪く、大陸と関係を良好に保つ≒中共に阿るが如き言動は、かなり得票のポイントを落とすことになるのは明白だろう...というのが小生の率直な印象なんですがね。まぁおそらく馬さんをはじめとする国民党は、中国進出から抜け出せない企業家どもの組織票をアテにしていると思われるんですが...。

    ですが、大多数の台湾人にとっては、中国の市場とかかわりを持つのは、逆に自分の首を絞める事になりかねへん、という事にようやく感じ始めており、ここいらで大陸と一線を画すのは全くもって吝かでない...どころか大いにグッドタイミングだと思うんですがね。

    まぁ自民→民主へと日本が政権交代成った時も、時代の流れがゆえで党首の力量が如何でもどうにもならなかった感がありますが、小生は、今回の台湾の選挙は、あの時の政権交代の雰囲気に酷似しており、国民党が勝つ、というアレはほとんど無いように思うんですが如何なものでしょうか。

    • 切れ込み♡隊長 #-
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  • 2016/01/19 (Tue) 22:46
    No title

    かつて、台湾などまるで関心が無く、
    大陸ばかり通っていた時代、
    私にとって台湾人とは、上海あたりにたくさんいた台湾老板のことでした、w。
    彼らは決して悪い人ではなかったのですが、
    日本にもあっちこっちにいるちょっと尊大な嫌みなおやじ、でした。

    そんな私も台湾好きになって7回も台湾へ遊びに行くようになるわけですが、
    台湾人の大陸嫌いは、かなり進行していると言わざるを得ない、苦笑。
    それに反比例して日本人は好意的に見られているというと、
    物事、楽観的に見過ぎているかな。
    考えてみると、僕らがガキの頃は、日本のおやじたちがかなり迷惑をかけてきたはずなんですがねえ、汗。

    さて、蔡さんです。
    彼女、こと対中関係という観点から見ると、
    いいタイミングで総統になれたと思っています。
    軍事的なことをいうと、今、中国は人民解放軍の再編にかかっています。
    7大軍区を再編して5つの軍区にしようとしています。
    あわせて、陸海空の横のつながりをきちんと持とうとしています。
    もともと中国の場合、人民解放軍はまんま陸軍みたいなもので、
    海とか空は、軍部の中では発言権はいたって低かったわけです。
    このあたりのバランスを良くしようと習近平は必死なのですが、
    なかなかこれがうまくいっていないのが現状です。
    こういう状況下ではなかなか蔡政権に圧力がかけにくい。
    蔡さんが李登輝のような行動に出ない限り、
    今の中国は、軍事的にも経済的にも台湾に圧力をかけてこないでしょう。
    蔡さんもこの時期にあえて中国に対抗する必要もないわけで、
    まあ、極論すれば、対中関係は静観しているだけでいい、という局面だと思います。
    ラッキーなのは、とかく日本と対立しがちだった馬政権が終わるわけですから、
    それだけでも蔡さんの登場は、対日関係改善に動くはずです。
    それに国民党の惨敗も彼女に余裕を与えるでしょう。
    今回の国民党の惨敗は、支持基盤の老齢化と中国へのすり寄りという最悪の状況で起きたわけですから、まさにどん底でしかも当分改善の余地がないわけで、
    そういう点でも蔡さんは陳水扁の時より余裕がありそうです。

    • トルファン #-
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  • 2016/01/20 (Wed) 23:58
    No title

    陳水扁の時の民主党は、日本のソレとは違いますけど、いかにも青臭い素人集団、というイメージが拭えませんでしたね。日本の政権交代と同様、国民党という大横綱の自壊で政権についてようなものでしたから、まだ準備ができていなかった、と小生は感じました。

    一方で蔡女史の民主党ですけど、一度頂点に上り詰めて下野し、なんとなくですが、頼もしさを感じます。おそらく、自分達が勝つであろうとの余裕もあってか、あまり浮足立った感もなく、冷静に民意を斟酌し、現状を把握しているようなイメージを受けます。

    はからずも現在、中共は、最高のカードであるはずの「経済」という切り札に神通力が消えかかっている状況であり、しばらくは中国との距離を取ることも良しとする雰囲気であるのが後押ししているともいえます。

    いずれにしても、中共にとってはイヤな相手が総統になてしまいましたが、これを機に、中国頼みの経済を、もっと東南亜やインドあたりにシフトを強化してもいいんじゃないかと思います。

    • 切れ込み♡隊長 #-
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  • 2016/01/21 (Thu) 19:10
    No title

    日経によると、14年の台湾による対中投資は、11年に比べて約25%の減少とか。
    総統就任以来、中国への投資規制緩和を馬さんはしてきたわけですが、
    それがこの数年、効果どころか大幅ブレーキということになっているようです。
    朝令暮改でしかも地域ごとでまちまちの中国側の投資環境も問題なのかもしれませんが、
    やはり、この数年の賃金の大幅な上昇は、
    台湾の老板達も苦労する割には利益が薄すぎると踏んでいるんでしょうね。
    台湾の中国から東アジアへのシフトチェンジの流れはもう止まらないでしょうし、
    それは台湾としてのリスク管理という点では、いい流れなのでしょう。

    昨日の日経によれば、

    【北京=阿部哲也】中国商務省は20日、2015年の日本の対中投資額(実行ベース、金融除く)が前年に比べ25.2%減り、32億1千万ドル(約3800億円)になったと発表した。マイナスは3年連続だ。日中関係は改善に向かっているが、中国の景気減速や人件費の高騰を背景に日本企業の「中国離れ」に歯止めはかかっていない。

    日本も前年比-25.2%、しかも、3年連続ダウンしているわけですから、
    年初の中国を見てもおそらくは台湾も日本も中国離れが加速しそうです。
    蔡さんは中国と向き合うことより、どう東南アジアと向き合っていくか専念できるチャンスでしょう。

    • トルファン #-
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  • 2016/01/22 (Fri) 00:30
    No title

    ちょっと今調べられないんですけど、今年が25%、そして前もその前もマイナス、となると、その最初からいったいどんだけ減っているのか、多分、感覚的には4割から半分くらいは減っているということでしょうかね。

    でも、これは投資の額の話でしょ?
    資産が減っている、というハナシではありませんよね。つまり、絶対額では資産は今も昔もドンドン増えていってることに変わりは無く、そのペースが鈍っている、という至極当たり前の話...なのではないでしょうか?

    • 切れ込み♡隊長 #-
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  • 2016/01/22 (Fri) 22:15
    No title

    隊長殿
    投資っていろいろな形があると思うんです。
    新しい工場を建設するとか、日系のホテルを作るとかだけではなく、
    既存の工場をどうリニューアルするかとか、
    中国に事務所や支店を設置するとか、いろいろな形があると思うんです。
    日本からの投資が減るということは、
    それは投資先としてその国の魅力がなくなりつつあるということでしょうから、
    投資先としての魅力の失った国に、はたしていつまでも資産を維持しようとするでしょうか。
    当然、投資先として魅力的な国に資産を移転することになるでしょう。
    北京郊外のパナソニックの工場がなくなったり、
    あるいは既存の工場を中国企業の売ってしまったりするのは、
    投資先として魅力がなくなり、資産をよそに移したということになるはずです。
    一般的には投資減と資産減は正比例するものだと思います。

    • トルファン #-
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  • 2016/01/25 (Mon) 00:24
    No title

    まぁ実際には、投資が半分に減ったら、その分資産が減る、というわけではないので、そこに相関があるとは言えません。

    ただし結果として、帳尻合わせが如く、投資の増減額と、資産のそれが一致する場面がないとは言い切れません。なぜなら、おっしゃる通りで、投資が減るということは資産に魅力を感じなくなる人が増えることでもあり、さっさと処分してしまう人が増えることでもありますので。なので、それは傾向としてはあっても、正比例するのはレアだと思います。

    小生が中国で現地で得た印象はというと、中国経済が左向きになる→投資全体が減る→資産の売却、というストーリにはタイムラグが存在します。また中国の場合、生産地としての魅力は激減していますが、一方で消費地としての魅力は増えています。例えば、今製造業は結構キツいですが、東南亜なんかでよく見かけるのショッピングモールは大人気です。そう考えると、製造業からサービス業へと、中国経済は結構健全に動いているといえなくもないですよね。

    • 切れ込み♡隊長 #-
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