馬英九とサービス貿易協定ー台湾はどこへ行こうというのか

サービス貿易協定

ここのところ時間が無くて台湾学生の立法院占拠事件について、
気になってはいたのですが、その詳細について調べず仕舞でいました。
なぜ、台湾の学生が非暴力の占拠を行ったか、
そのキーとなるのが、台湾と中国が密かに結ぼうとしていたサービス貿易協定なのです。
具体的にこの貿易協定がいかなるものか、
あっちこっちのサイトで調べてみました。
その中で一番わかりやすかったのが、三橋貴明氏のブログでしたので、
そこから紹介したいと思います。

 台中サービス貿易協定は、金融、広告、印刷、レンタカー、「通信」、宅配、娯楽施設、スポーツ施設、映画、旅行、内装工事、老人ホーム、卸売、小売、運輸、美容室、クリーニング、オンラインゲーム、葬儀など、恐ろしく幅広い「サービス分野」について、「台湾が中国に市場を開放する(=制度を変更する)」

中華人民共和国の人民は、台湾に四年間居住するだけで台湾の身分証を取得することができます。信じがたいことに、その時点で「公務員」にもなれるとのことです。

今回の台中サービス貿易協定の中にも、中国のビジネスマンが一定のお金を支払うことで、簡単に台湾移住が可能で、ビザ更新も無制限に行えるという内容が盛り込まれています。

もともと、台湾人は上海・蘇州周辺に30万人もの人々が暮らしています。
同様に福建省にも多くの台湾人が暮らしていまして、
そういう意味では、早くから中国は台湾人に対して広く開放していたわけです。
まあ、そうはいうものの、50万60万はたまた100万の台湾人が暮らしていたところで、
中国は共産党の一党独裁ですから、
彼らも中国人民と同じように、政治にコミットすることは出来ないわけですし、
もちろん、中国の社会保障制度の中に組み込まれるわけではありません。

今回の台湾の馬政権と与党国民党が秘密裏にといっていいほど閉鎖的に、
中国のサービス貿易協定を結んでしまったわけですが、
上記の内容がもし履行されてしまったら、
台湾は、まがりなりにも国家の体裁を整えていたのに、
いずれ段階的に中華人民共和国に飲み込まれていってしまう可能性が、
非常に高くなる、そういうことが読みとれそうです。
近年の台中関係を眺めてみますと、
台湾経済の中国への依存度が年ごとに高まってきています。
前総統の陳水扁もその前の総統の李李登輝にしても、
台湾経済界が大陸との関係を強化しようとする中で、
ある意味、ギリギリの歯止めをかけてきたという側面があります。
ところが、馬英九が総統になってから、
たとえば、同じ国民党の連戦名誉主席がさかんに中国へ足を運び、
中共の首脳と会談を重ねてきたり、というように、
急速に大陸接近を試みて来ました。
台湾と中国の間には、もともと台湾海峡という壁が、
米国第7艦隊とともにそそり立っていたはずなのですが、
今回の協定が中国・台湾間で結ばれてしまったら、
ほとんど壁となるべきものは消滅し、
いきなり台中間がファジーな政治空間になってしまうわけです。

台湾経済は、こんな中国に飲み込まれてもおかしくはないような協定を結ぶことに、
なんの抵抗もないのでしょうか。
なんの抵抗もないくらい現在の台湾経済は斜陽で、
そこまで追い込まれているのでしょうかね。
あるいは、台湾の一部企業は、台湾の国体よりも自らの利益を優先する、
ということなのでしょうか。

日本よりもさらに加速度的に少子化が進行している台湾、
そして、台湾と同じように中国への依存度を高め少子化が進行中の韓国、
本当にこのままでいいのかい?といいたくなるような現状です。
そんな中、台湾の学生が立ち上がったことに、私としてはエールを送りたいと思います。
そして、日本も対岸の出来事ではないことを知るべきだと思います。
今、日本が結ぼうとしているTPPの本質はなんなのか、
このサービス貿易協定の内容を考えながら見つめていく必要があるのかもしれません。

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テーマ: 台湾 - ジャンル: 政治・経済

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