
新彊ウイグル自治区のトルファン市の隣に鄯善県というところがあるんですが、
この地域、大きく区分するとトルファン地区の一部になります。
中国の史書にもこの地域を鄯善という名前で書かれていたりしますので、
古くから砂漠のオアシスとして栄えていた地域ではあります。
その鄯善県なんですが、ここ十年ばかり、さかんに中国のマスコミに登場します。
理由はひとつ、ウイグル人の事件が多発しているからです。

ですから、私なんぞは、鄯善という名前が中国のマスコミに流れるたびに、
また、ウイグルの人々の事件か、とつい思ってしまいます。
今回のこの画像、1月18日に起きた大型トラックの爆発事故なんですけど、
こういうネタは、爆発の原因がどこにあろうと、
すべて、ウイグルの過激派の責任にされてしまいそうで、
ちょっと嫌なかんじがします。
私が初めてトルファンへ行ったのが1986年ですから、
それこそはるか昔の話です。
当時、トルファンの市内周辺では、ウイグル人と漢族との比率が限りなく8:2に近かったのですが、
1993年に行った時には、6:4くらいまでになっていました。
漢族の営業するレストランが急増したなあという印象でした。
今は、もっと漢族の比率が上がっているでしょうから、
ウイグルの人々にとっては、なんとなく、というより、
かなり不愉快な状況があるのかもしれません。
民族問題って、日本人が考えるほど生やさしいものではないですから、
コメントしずらいのですが、
単なる不注意の爆発事故で終わればいいなとつい思ってしまうわけです。